寝違えを起こしやすい筋肉とは?原因と予防のポイント
朝起きたときに「首が痛くて動かしにくい」「振り向くと首から肩にかけてズキッとする」といった経験はありませんか?
いわゆる「寝違え」は、睡眠中の姿勢や首・肩周辺の筋肉への負担などがきっかけとなって起こることがあります。
では、寝違えを起こしやすいのは、具体的にどの筋肉なのでしょうか?
今回は、首や肩の痛みに関係しやすい筋肉と、寝違えを予防するためのポイントについて解説します。
寝違えとは?
寝違えは、朝起きたときに首を動かすと痛みを感じたり、首の動きが制限されたりする状態を指す一般的な呼び方です。
「寝ている間に首が変な方向を向いていたから」と考えられがちですが、実際には睡眠中の姿勢だけでなく、日頃の首・肩への負担や筋肉の緊張など、複数の要因が関係していると考えられています。
特に、普段からデスクワークやスマートフォンの使用時間が長い方は、首や肩周辺の筋肉に負担がかかりやすいため注意が必要です。
寝違えを起こしやすい筋肉① 僧帽筋
首から肩、背中にかけて広がっている大きな筋肉が「僧帽筋」です。
僧帽筋は、肩をすくめたり、肩甲骨を動かしたり、首や頭を支えたりする働きをしています。
長時間のデスクワークやスマートフォン操作などで肩が前に入り、首や肩に力が入り続けると、僧帽筋にも負担がかかります。
その状態で睡眠中に首や肩へ負荷が加わると、起床時に首から肩にかけて痛みを感じることがあります。
寝違えを起こしやすい筋肉② 肩甲挙筋
「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」は、首の骨から肩甲骨につながっている筋肉です。
その名前の通り、肩甲骨を引き上げる働きがあります。
肩こりを感じる場所としてもよく知られている筋肉で、首をすくめるような姿勢が続くと負担がかかりやすくなります。
肩甲挙筋が緊張している状態では、首を左右に向いたときなどに痛みや張りを感じることがあります。
寝違えを起こしやすい筋肉③ 胸鎖乳突筋
首の前側から側面にかけて走っているのが「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」です。
左右にある筋肉で、首を回したり、頭を前後に動かしたりするときに働きます。
スマートフォンを長時間見たり、頭が前に出た姿勢が続いたりすると、胸鎖乳突筋を含む首周辺の筋肉に負担がかかることがあります。
首の動きに関係する重要な筋肉なので、首の痛みを考える際には無視できません。
寝違えを起こしやすい筋肉④ 頭板状筋・頸板状筋
首の後ろ側には「頭板状筋(とうばんじょうきん)」や「頸板状筋(けいばんじょうきん)」などの筋肉があります。
これらは、頭や首を支えたり、首を反らしたり回したりする際に働きます。
日常生活ではあまり意識しない筋肉ですが、頭を支える役割を担っているため、姿勢や首の動きの影響を受けます。
首を動かしたときに後頭部から首にかけて張るような感覚がある場合には、こうした首の後ろ側の筋肉も関係している可能性があります。
なぜ寝ている間に痛くなるの?
寝違えでは「寝ている間に筋肉が悪くなった」と思われがちですが、必ずしも睡眠中だけが原因とは限りません。
たとえば、
・長時間のデスクワーク
・スマートフォンを下向きで見る姿勢
・運動不足
・肩や首に力が入りやすい姿勢
・枕の高さや寝姿勢が合っていない
・疲労がたまっている
など、日中から蓄積していた負担が、睡眠中の姿勢をきっかけに症状として現れることがあります。
つまり、「朝起きたら突然痛くなった」ように感じても、実際にはその前から首や肩に負担が蓄積していた可能性があります。
寝違えを予防するには?
寝違えを繰り返す方は、睡眠環境だけでなく日中の姿勢にも目を向けてみましょう。
1.同じ姿勢を長時間続けない
デスクワーク中は、長時間同じ姿勢にならないように、適度に姿勢を変えたり、立ち上がったりしましょう。
2.スマートフォンを見る姿勢を見直す
スマートフォンを低い位置で長時間見続けると、首や肩に負担がかかりやすくなります。
できるだけ画面を顔に近い高さまで持ち上げ、首だけを大きく下げ続けないようにしましょう。
3.自分に合った寝具を使う
枕が高すぎたり低すぎたりすると、睡眠中の首の位置に影響することがあります。
「高い枕なら良い」「低い枕なら良い」と一概には言えないため、自分の体格や寝姿勢に合っているかを確認することが大切です。
4.首だけでなく肩甲骨周りも動かす
首に負担が集中しないよう、肩や肩甲骨を軽く動かす習慣をつけることもおすすめです。
ただし、痛みがあるときに無理にストレッチを行うのは避けましょう。
寝違えたときは無理に動かさない
寝違えて首が痛いとき、「固まっているから動かしたほうがいい」と考えて、強くストレッチしたり、首を勢いよく回したりするのはおすすめできません。
痛みが強い場合は、無理に動かさず、まずは安静にして様子を見ることが大切です。
また、強い痛みが続く場合や、腕・手のしびれ、力が入りにくい、発熱を伴うなど、単なる寝違えとは考えにくい症状がある場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
まとめ
寝違えには、首から肩にかけて存在するさまざまな筋肉が関係する可能性があります。
特に、
・僧帽筋
・肩甲挙筋
・胸鎖乳突筋
・頭板状筋・頸板状筋
などは、首や肩の動き・姿勢を支える重要な筋肉です。
寝違えを予防するためには、睡眠中の姿勢だけを見るのではなく、日中の姿勢や首・肩への負担にも目を向けることがポイントです。
「朝起きるといつも首が痛い」という方は、普段の姿勢やスマートフォンの使い方、デスクワークの環境、枕などを一度見直してみてはいかがでしょうか。



